③塗料の種類を把握する

リペイントしたいフィギュアの素材がPVCであることが前回の記事:②材質を確認するを読んで分かった。次の工程「③塗料の種類を把握する」について知りたい。塗料の性質って何だろう?

この記事はYouTubeでフィギュアのリペイント動画を投稿しているAtsuki Artチャンネルが監修しました。

今回はフィギュアのリペイントに使う塗料の種類について解説します。フィギュアのリペイントに使える塗料の性質を把握しましょう。

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この記事を読むメリット
  • フィギュアのリペイントに使える塗料が分かる

では、いきましょう!

 

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【フィギュア リペイントのやり方】塗料の種類を把握する

リペイントに使う3種類の塗料

リペイントに使う塗料は大きく分けて次の3種類です。

  1. ラッカー系塗料
  2. アクリル系塗料
  3. エナメル系塗料

 

ラッカー系塗料

クレオス、タミヤ、ガイアカラーの3社から好きな色を選んでください。

タミヤの塗料ビンにははっきりと「ラッカー塗料」と記載されていて分かりやすいです。

クレオスとガイアカラーの塗料ビンには「合成樹脂塗料」と記載されています。「ラッカー系塗料」と記載されていないので、分かりにくいです。ご注意ください。

ラッカー系塗料のメリット

・塗膜が強い(剥がれにくい)
・上塗り塗料の影響を受けない
・乾燥が早い

塗膜が強く、上からどんな種類の塗料でも乗せられるため、下地の一つ上の層によく使います。乾燥が早いため、ほとんど乾燥を待つことなく何度も重ね塗りができます。

ラッカー系塗料のデメリット

・臭いがきつい
・吸い込むと健康に良くない
・修正が難しい

ラッカー系塗料を使いにくい一番の理由はラッカー特有の臭いにあります。
塗装の際は換気が必須であり、塗装ブース・防塵マスクを事前に用意しなければいけません。そのため、ラッカー系塗料は初心者にとっては取っ付きにくい塗料であると言えます。

 

アクリル系塗料

クレオス、タミヤ、ファレホ、シタデルカラーが有名です。タミヤの塗料ビンにははっきりと「アクリル塗料」と記載されていて分かりやすいですが、他メーカーの塗料ビンには「アクリル系塗料」と記載されていないので分かりにくいです。

クレオスは商品名が「水性ホビーカラー」、品名が「水溶性合成樹脂塗料」です。塗膜が弱いですが、修正が簡単で、種類が多いためいろんな色を重ねやすいです。(学校の美術で使う塗料もアクリル系です)

アクリル系塗料のメリット

・無臭
・種類(メーカ)が豊富

メーカにもよりますが、専用の溶剤が必要なく、水で薄めることができるものがほとんどです。

アクリル系塗料のデメリット

・塗膜が弱い(剥がれやすい)
・隠蔽力が弱い

最近は塗膜が強いアクリル塗料も増えてきていますが、一般的にアクリル系は「塗膜が弱い」のが難点です。爪を立てて引っかくと塗料が剥がれてしまいます。しかし、そのデメリットを差し引いてでも、上手に使えばメリットだらけの塗料と言えます。

 

エナメル系塗料

エナメル系塗料

クレオス、タミヤから出ているスミ入れに最適な塗料です。目などの細かい塗装に使うこともあります。

 

そもそも、リペイント専用の塗料はない

ラッカー系、エナメル系、アクリル系の3つを挙げましたが、リペイント専用の塗料というものはありません

油絵具やペンも使えます。「リペイントに必要な塗料」と聞くと、なんとなく「特別感」があって親しみにくく感じるかもしれません。しかし、学校の授業で使っていた塗料でさえ問題なく使えます。

 

まとめ

最後に、リペイントに使える塗料についてまとめておきましょう。

今回のまとめ
  • 塗料は3種類ある(ラッカー系、アクリル系、エナメル系)
  • ラッカー系塗料は塗膜が強いが臭いもきつい
  • ラッカー系塗料かアクリル系塗料は色を重ねやすく、メインの塗料として使いやすい
  • エナメル系は細部の塗装、またはスミ入れに使う

塗料の性質が理解できたら、④フィギュアを分解するへ進んでください。