
この記事はYouTubeでフィギュアのリペイント動画を投稿しているAtsuki Artチャンネルが監修しました。
今回はフィギュアを分解する方法について解説します。
では、いきましょう!
【フィギュア リペイントのやり方】フィギュアを分解する方法
フィギュアを分解するのに必要な3つのもの
フィギュアを分解するには次の3つが必要です。
- 厚手のゴム手袋(火傷防止のため厚手のものを選びましょう)
- 熱湯(ヤカンでもケトルでも何でもいいです)
- 耐熱ボール(フィギュアが入るサイズを選びましょう)
ゴム手袋は火傷しないように厚手のものを選んでください。熱湯はヤカンでもケトルでもOK。耐熱ボールはフィギュアが入るサイズを選びましょう。
フィギュアを分解する手順
手順① お湯を沸かして、熱湯をボールに移す
空のボールへ熱湯を注ぎます。ボールにフィギュアを入れてから熱湯を注いでもいいですが、熱湯がフィギュアから飛び跳ねるので注意してください。
必ず沸騰させたお湯を使ってください。厳密にお湯の温度を測る必用はありませんが、ぬるま湯程度では接着剤を溶かすことができません。
手順② 熱湯の入ったボールにフィギュアを浸ける
熱湯の注がれたボールへフィギュアを投入します。熱湯にフィギュアを浸けた後はすぐに手順③に移りましょう。
熱湯に浸けてしばらく置いて待つ必要はありません。熱湯の温度が下がってしまう前に、なるべくパーツを動かして熱湯をパーツ同士の隙間に行き渡らせます。
手順③ ゴム手袋をはめてパーツを引きはがす
火傷をしないように厚手のゴム手袋を着けてパーツを引きはがしましょう。
分割できそうな部分には分割線(パーティングライン)というパーツを構成する境界線があります。分割線は次のような箇所にあることが多いです。
- 上半身と下半身の間(ズボンや帯など)
- 首から顔の間(頭部は外せることが多い)
小物類(帽子、刀、アクセサリーなど)はフィギュア本体から外せることが多いです。簡単に外せることもありますが、なかなか外れないことがほとんどです。そういったときは、もう一度お湯を沸かして熱湯を入れ替えてください。それでも分解できないのであれば、マスキングで代用しましょう。
(補足) 接着する
塗装が終わって、表面処理まで全て完了したらアロンアルファで接着しましょう。
アロンアルファは必要最小限で接着するのがポイントです。フィギュアを組み立てるだけでしっかり接合できるようであれば、アロンアルファを使う必要はありません。
アロンアルファを付け過ぎてしまうと、接着面からアロンアルファがはみ出て、部分的に光沢ができてしまいます。
フィギュアを分解するポイント
フィギュアを分解する理由とは?
フィギュアを分解する目的は塗りたくない部分にも色が飛んでしまうのを防ぎ、色をきれいに塗り分けるためです。
服装を黒く塗装する場合、黒の塗料が肌に飛んでしまう可能性があります。それを防ぐために、あらかじめ肌のパーツと服のパーツを分解します。
分解は必須ではありません。フィギュアをリペイントするからといって分解しなければいけないというわけではないのです。分解しなくてもきれいに色を塗り分けられそうであれば、分解しなくてもいいでしょう。
エアブラシ塗装するなら基本的には分解するべき
下記3つの全てに当てはまるのであれば、分解すれば塗り分けが楽になります。特にエアブラシで塗装するなら分解したほうがいいです。
- エアブラシ塗装をする
- 造形が入り組んでいる
- パーツごとに色を大幅に(黒と白など)変える
参考動画(造形天下一 悟空with水筒)では”台座本体”と”ロゴ文字”をエアブラシ塗装で塗り分けたいので分解しました。もし、分解せずに塗装するとしたら、下記の2通りの方法で塗装します。しかし、どちらもマスキングする手間がかかってしまい面倒です。
- 「台座本体を塗装→台座本体のマスキング→ロゴ文字を塗装」
- 「ロゴ文字を塗装→ロゴ文字のマスキング→台座本体を塗装」
それに対し、分解してエアブラシ塗装で塗り分けるならば
- 「分解→台座本体とロゴ文字を塗装→くっつける」
となります。台座本体とロゴ文字を別々で塗装できるので、台座を塗装しているときに誤って塗料がロゴ文字に飛んでしまう心配がありません。
小さいパーツの多いフィギュアは分解しない方がいい
下記の2つのフィギュアについては分解しない方がいいです。
- パーツが多いフィギュア
- パーツが小さいフィギュア
フィギュアを熱湯に浸けて分解すると、熱でパーツが曲がり、元の形状に戻らなくなることがあります。その場合は、ドライヤーの熱風を当てて元の形状に戻すこともできます。しかし、たくさんの細かいパーツでできているフィギュアは、きれいに元通りにならず、パーツ同士がうまくはまらなくなります。
分解しないのであれば、マスキングする
マスキングで対応できるのであれば、分解は避けた方が良いです。いきなり分解するのではなく、マスキングでも代用できるかどうか検討しましょう。
ヤフオクなどで出品されている作品を見てみると、若干ですが元の造形から変形しているものがあります。
筆塗装なら基本的には分解しない
まとめ
最後に、フィギュアを分解する方法をまとめておきましょう。
フィギュアの分解が終わったら⑤フィギュアを洗浄するへ進んでください。