
この記事はYouTubeでフィギュアのリペイント動画を投稿しているAtsuki Artチャンネルが監修しました。
今回はフィギュアリペイントに使うオススメの筆について解説します。
では、いきましょう!
【フィギュアのリペイント方法】オススメの筆はタミヤのモデリングブラシ
先に結論だけ言うと、下記の筆がオススメです。フィギュアリペイント専用の筆はありません。プラモデル塗装に使われている筆を選んでください。
以下、詳しく見ていきましょう。
筆を選ぶときの大原則
筆を選ぶときの大原則は入手しやすい筆を選ぶことです。

入手しやすい筆とはどこの店舗でも取り扱いがある筆のこと。
筆は消耗品です。使っているうちに筆はどんどん傷んできます。すぐに買い換えられるよう、入手しやすいものを選びましょう。
筆を選ぶときの4つのポイント
筆を選ぶときのポイントは次の4つ。
- 毛の長さ(短い・長い)
- 毛の固さ(やわらかい・固い)
- 持ち手の太さ(細い・太い)
- 筆の重さ(軽い・重い)
お好みで選びましょう。

このあたりの選び方については、筆を使ってみて初めて気づくものです。
まず初めに手元にある筆を使ってみてください。使い続けているうちに、自分にとってどの筆が使いやすいかが分かってきます。
-
毛が長くて安定しない→毛が短い筆がいい
-
毛が固くて塗りにくい→やわらかい筆がいい
-
持ち手が細くて疲れる→持ち手は太めがいい
オススメの筆はタミヤのモデリングブラシ

タミヤのモデリングブラシがオススメです。タミヤの筆は実店舗だけでなく、Amazonや楽天市場などのECサイトでも幅広く取り扱われているので簡単に入手できます。
タミヤのモデリングブラシは多数のラインナップがあります。使用用途や好みに応じて筆を選びやすいので、初心者から上級者まで幅広く対応しています。
シリーズ | 毛の長さ | 毛の固さ | 毛の種類 | 持ち手 |
(無印) | 普通 | やわらかい | 馬 | 細い(木) |
HF | 普通 | 普通 | 特殊樹脂毛 | 細い(樹脂) |
HG | 短い~普通 | 普通 | 合成樹脂毛 | 中太(樹脂) |
PROⅡ | 短い~普通 | 普通 | 高級原毛 | 中太(樹脂) |
高級面相筆 | 普通 | 普通 | イタチ | 細い(竹) |

オススメのシリーズは次の2つです。
- タミヤのモデリングブラシHF
- タミヤのモデリングブラシHG
モデリングブラシHFとモデリングブラシHGは特殊樹脂毛/合成樹脂毛という模型用塗料に適した毛が使われています。模型用塗料とはラッカー塗料やアクリル塗料のこと。フィギュアのリペイントでもラッカー塗料やアクリル塗料を使うため、特殊樹脂毛はフィギュアのリペイントに適しています。

モデリングブラシHFのスタンダードセットがオススメです。
数cm~30cm超のフィギュアまで幅広く使用できる筆が3本セットで入っています。それぞれ単品で購入するよりも安価で入手可能です。

モデリングブラシHFのラインナップをまとめました。”お好み”で筆を選んでみてください。
モデリングブラシHGのラインナップはこちら↓

モデリングブラシHFとモデリングブラシHGの違いは持ち手の太さとコシの強さです。お好みで選びましょう。
持ち手 | コシ | |
HF | 細い | 普通 |
HG | 中太 | やや強い |
細かい塗装にオススメの筆

モデリングブラシHG 面相筆の超極細がオススメ。モデリングブラシHGの中でも口コミ人気の高い有名な商品です。
予算に余裕があればモデリングブラシPROⅡ 面相筆の超極細もオススメです。モデリングブラシHG 面相筆の超極細よりも金額が2倍ほどします。
毛先のまとまりが良いので、細い線をかすれることなく滑らかに描けます。
持ち手の材質がHGよりも滑りにくい材質で出来ており、持ったときのグリップ感が高いので長時間塗装していても疲れにくいです。
ドライブラシ塗装にオススメの筆

ドライブラシ塗装(ウェザリング塗装)をするときに使用する筆は2種類あります。
- スポンジ筆タイプ
- 毛筆タイプ

ドライブラシ塗装に使われるスポンジ筆タイプの筆はタミヤウェザリングマスターなどの固形塗料に向いた筆です。筆の水分を落とす必要が無いのでリペイント初心者にオススメ。固形塗料を筆に付けてそのまま塗装することができます。
毛筆タイプの筆は一般的なアクリル塗料に向いた筆です。筆に付けた塗料と水の濃さを調節する必要があるので中級者~上級者にオススメ。一般的なアクリル塗料は水分をたくさん含んでいるので、ドライブラシ塗装するときは水分を落とす必要があります。
それぞれ見ていきましょう。
スポンジ筆
タミヤのウェザリング用スポンジ筆(細)がオススメ。タミヤのウェザリングマスターとの相性が良い筆です。
タミヤから発売されているウェザリングマスターに付属のスポンジ筆よりも”きめ”が細かいのが特徴。
手軽に汚し表現が楽しめる、ウェザリングマスターのカラーとの相性が抜群。きめ細かなスポンジを使用して繊細なタッチの表現ができ、耐久性が高いのも特長。また、樹脂製の芯が入っているので、繰り返し使ってもスポンジ部分の腰が弱くなることもありません。グリップは太く握りやすい形状で、安定した作業が行えます。スポンジは付属のツールよりも細く、排気管のススや雨で流れ出たドロ汚れ、サビなどの表現に適してます。
出典:タミヤHP , 2022.01 , https://www.tamiya.com/japan/products/87084/index.html

フィギュアの肌塗装に向いているウェザリングマスターも発売されています。
ウェザリングマスターGはシャドウ用の暗めの3色セット。
ウェザリングマスターHはハイライト用の明るめの3色セット。
毛筆
やや高価ですが、Army Painterから発売されているマスタークラスドライブラシセットがオススメ。
ヤギの毛が使われていてモフモフなので、きめ細かいドライブラシ塗装が可能です。

細くてやわらかい毛を使っているGSIクレオスのウェザリングブラシセット SOFTでもOK
ただし、毛が抜けやすいというデメリットがあるので注意が必要です。
ウェザリング塗装するときは、筆先で塗料を取った後にキッチンペーパーなどで筆先をゴジゴジこすって余分な水分を落とす必要があるため、筆が傷みやすいのが特徴。
さらに安く済ませたい場合は、使わなくなった古い筆でもOKです。
買ってはいけない筆
高価な筆
金額が高すぎる筆は選ばないことをオススメします。理由は買い換えるときに心理的な負担がかかるから。無理して買った高級な筆が傷んできたとき「高かったからもうちょっと使おう」という思考が働いてしまいます。
「高価な筆はダメ」という訳ではありません。筆は消耗品なのでダメになったらすぐに使い捨てできるよう、気合を入れなくても購入できる筆を選んでください。
100均の筆
ダイソーやセリアなどの100均で販売されている筆は使わないことをオススメします。理由は毛が抜けるから。「リペイントが完了したらフィギュアに毛が生えていた」なんてことになります。
ガンプラなどの塗装面が平面であれば毛が抜けたときに気が付きますが、フィギュアなどのモールド表現が細かい凹凸面で毛が抜けると気が付きにくいです。
無名な中華製の筆
聞いたこともないメーカの筆は買わないことをオススメします。理由は販売中止になる可能性が高いから。
買うのであれば、サブとして使うようにしましょう。メインとして使ってはいけません。買い換えようとしたら販売終了になっていることがあります。
まとめ
以上、まとめておきましょう。
今回は以上です。