
今まで缶スプレーでリペイントしてきたけど、そろそろエアブラシを使って本気で塗装したい!でも、エアブラシってコンプレッサも買わないといけないから金額的に厳しい。。。充電式エアブラシっていうのがあるらしいけど、ちゃんと使えるのかな?値段も安くて気になる。
このような疑問を持つ方に向けて、本記事では下記について解説します。
- 充電式エアブラシでもフィギュアをリペイントできるのか?
- 充電式エアブラシはリペイントにどの程度つかえるのか?
- 充電式エアブラシの開封レビュー
- 充電式エアブラシでルパン三世のフィギュアを実際にリペイントした感想
本記事はYouTubeでフィギュアのリペイント動画を投稿するAtsuki Artチャンネルが監修しています。
実際に充電式エアブラシを使ったリペイント動画(YouTube動画はコチラ)を元に分かりやすく解説しました。エアブラシ初心者の方にオススメの記事です。
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コンプレッサ一体型の充電式エアブラシでフィギュアをリペイントする方法
リペイントの方法はマスターリペイントで規定しているリペイントの工程にそのまま沿って進めています。充電式エアブラシだからと言って、特別な使い方はしません。使い方は従来のエアブラシと同じです。
充電式エアブラシでもフィギュアをリペイントできるのか?
充電式エアブラシでもフィギュアをリペイントすることができます。充電式エアブラシはコンプレッサーとエアブラシをつなぐケーブルがないだけで、基本的な仕組みは従来のエアブラシと同じです。
従来のエアブラシの仕組み
- コンプレッサーで空気を圧縮する
- 圧縮した空気をケーブルを通ってハンドピースに送り込む
- ハンドピースに注がれた塗料を圧縮した空気で噴射する
充電式エアブラシの仕組み
- コンプレッサーで空気を圧縮する
圧縮した空気をケーブルを通ってハンドピースに送り込む- ハンドピースに注がれた塗料を圧縮した空気で噴射する
充電式エアブラシは従来のエアブラシから「2.圧縮した空気をケーブルを通ってハンドピースに送り込む」を除外したものと考えてください。
充電式エアブラシはリペイントにどの程度つかえるのか?
充電式エアブラシはベタ塗りとグラデーション塗装はできますが、細かい塗装はできません。これは、充電式エアブラシがシングルアクションであることが原因です。
(2021年現在はダブルアクションの充電式エアブラシが販売されています。購入するのであればダブルアクションをおすすめします)
2020年まではシングルアクションのみ販売されていました。シングルアクションは、塗料の噴射量の調節はできますが、空気量の調節ができません。
ゴシェールの充電式エアブラシは電源をオンにすると空気が出っぱなしになります。
この空気の噴射量はトリガーなどで調節することができません。トリガーを引いて調節できるのは塗料の噴射量です。”のぶ”と呼ばれる後ろ側のネジでトリガーの引き限界を調整することができます。
充電式エアブラシの開封レビュー
2019年8月、実際に購入してみました。同梱物は下記の5つです。
- 小型レンチ
- スポイト(ドロッパー)
- コンプレッサー
- USB充電ケーブル
- シングルアクションエアブラシ
- エアブラシ側のコネクタ:M70.5メスコネクタ
- コンプレッサー側のコネクタ:M70.5オスコネクタ
従来のエアブラシを購入しても小型レンチ(1)とスポイト(2)は付属しています。充電式エアブラシでは、それに加えてコンプレッサー(3)と電源ケーブル(4)が追加で入ってました。
充電式エアブラシを購入した目的
- 充電式エアブラシを試してみたかった。
- サブ機となるエアブラシが欲しかった。
- amazonのクーポンで安かった。(6000円)
私はすでに2台のエアブラシを所有していますが、いずれも充電式ではなく従来の別置きコンプレッサーと繋げるタイプのエアブラシです。
充電式エアブラシでフィギュアをリペイントしてみた感想

before

after
実際に充電式エアブラシを使ってルパン三世のフィギュアをリペイントしてみました。実際に使ってみた感想を共有します。
今回使ったのは下記のシングルアクションの充電式エアブラシです。
特に良かった点:従来のエアブラシと同じように使えた
充電式エアブラシはなかなか使えます。塗装に関しては通常のエアブラシと同じように使えました。従来のエアブラシに、さらに「使い勝手の良さ」が追加されたという印象です。
ベタ塗りと大まかなグラデーション塗装はシングルアクションの充電式エアブラシでも充分でしょう。
特に悪かった点:塗料が広く噴射される
空気量の調節ができず、塗料が広く噴射されてしまいます。よほどマスキングを丁寧にしない限り、2色以上をきれいに塗り分けるのは難しいでしょう。
リペイント動画では省略しましたが、黄色→緑色を塗装した後で、黄色を塗り直しています。緑色が予想していた以上に広く噴射されてしまい、先に塗装した黄色の上にも緑色が被ってしまったためです。
ただし、従来のエアブラシでもシングルアクションであれば同じように塗料が広く噴射されます。そのため、”充電式エアブラシの悪い点”ではなく、”シングルアクションの悪い点”と言えます。
充電式エアブラシの使用用途
今回の使用用途は下記の3つ。どれもラッカー系塗料です。
- フィニッシングサーフェイサーのベタ塗り
- イエローのベタ塗り
- ビリジアングリーンのベタ塗り+グラデーション塗装
プライマーは缶スプレーのミッチャクロンで塗装しました。
使用した塗料
使用塗料は下記の3つ(ラッカー系塗料)だけです。
- フィニッシングサーフェイサー (クレオス)
- RLM04イエロー (クレオス)
- ビリジアングリーン (ガイアノーツ)
充電式エアブラシの7つのメリット
エアブラシとコンプレッサーが一体となったことで、たくさんのメリットが生まれました。細い線を筆で塗装すれば、従来の「エアブラシとコンプレッサー」の一式は必要ないでしょう。
- 準備が楽(ラク)
- ケーブルに引っ掛かって塗料をこぼす恐れがない
- エアブラシとコンプレッサーの置き場を用意する必要がない
- 屋外でも使いやすい(部屋に臭いが充満しない)
- エアブラシが初めての場合、コンプレッサーを買う必要がない
- 安い(約7000円)
- 塗装時にコンプレッサーの駆動音が小さくなる
間のケーブルがなくなり一体型になったことで、コンプレッサーとケーブルの置き場に悩む必要がなくなりました(1〜4)。缶スプレーを使っている人にとっては、エアブラシに手を出すきっかけになるでしょう(5〜6)。屋外塗装もしやすいです。
意外だったのが動作音です。充電式エアブラシ(とコンプレッサー)を手に持って塗装するため、振動音が非常に少ないです(7)。従来のエアブラシで塗装する時は、コンプレッサーを作業机の上に置いておく必要があったので、コンプレッカーをONにすると振動音が響きました。
充電式エアブラシの3つのデメリット
- 30分で充電が切れる
- エアブラシを倒す恐れがある
- 細かい調整が効かない(シングルアクション)
ゴシェールの充電式エアブラシは累積稼働時間が30分です。塗装する合間に停止させましたが、累積稼働時間が30分なので、思っていたよりも早く停止してしまいました。(1)
ちなみに、クレオスのプチコン(コンプレッサー)の連続稼働時間は30分です。30分間ずっと稼働させているわけではなく、稼動→停止→稼動・・・ を繰り返すので、プチコンについては不便と感じませんでした。
本体が縦に長いため、手がぶつかり倒してしまいそうになりました。これは要注意です。(2)
細かい調整が効かず、塗料が広く噴射されてしまいます。このデメリットについてはシングルアクションであれば仕方がありません。(3)
まとめ
今回の記事のポイントをまとめましょう。
充電式エアブラシは
- フィギュアのリペイントに使える
- ベタ塗り、グラデーション塗装ができる
- 細かい塗装ができない
- 2色以上の塗り分けが難しい
- ケーブルが不要のため、取り回しが楽(ラク)
- 約7000円で販売されている
初心者の方、またはエアブラシデビューしたい方は、充電式エアブラシで充分満足のいく塗装ができると思います。充電式エアブラシはなかなか優秀です。
「ベタ塗りを充電式エアブラシで塗装して、細い線を筆で塗装する」というのが正しい使い方だと思います。すでにエアブラシを使って塗装している方もサブ機として充電式エアブラシを持っておけば、ちょっとした時に使えて便利です。
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